『学習を継続するための計画性とモチベーションをいかに高めるかが勝負!』 古堅 宗男さん
2009年合格体験記

仕事を退職し、専業受験生として勉強開始
私は司法書士事務所の補助者として働いておりました。当初は「資格が取れたらいいなぁ」といったぼんやりとした夢を抱いていましたが、いつしか仕事に追われ、補助者としての立場は資格を取るというよりも食っていくための手段のみとなっていました。
私は元来、怠け者で飽きっぽく遊び好きの人間です。自分自身を追い込まなければ勉強は続かないし、『このままでは後で人生後悔してしまうぞ』という思いから、事務所を退職し、いわゆる専業受験生として試験に挑むことを決めました。2006年10月末で退職。2008年の本試験までの20か月、死にもの狂いで勉強しダメであればキッパリあきらめようとの覚悟で受験生活をスタートさせました。
「通学で自習室が自由に使えて学費が安い」そんなわがままな条件を満たしてくれる予備校はクレアール以外にありませんでしたし、スタッフの方も親切に対応してくれたのですぐにクレアールの「カレッジコース」を受講することに決めました。
時期ごとの学習法
≪2006年11月~2007年6月まで≫
この期間は、基本4法の基礎とマイナー科目の修得を主眼とし、『基本4法マスター講座』および『マイナー科目完全マスター講座』を受講しました。具体的には、講義を聴く→講義で話していた部分をテキストおよび『択一六法』で確認、熟読→過去問を解く→過去問解説で理解出来ない部分を再度テキストおよび『択一六法』で確認という作業を1コマごとに繰り返しました。
2007年度本試験。ちょうど基本講座を一通り終えたところでしたので、今現在の実力をチェックするにはいい機会だと思い、試し受験することにしました。結果は、午前27問、午後28問。午前は基準点に1問足りず足切りとなりましたが、午後は基準点をクリア出来ましたので、「あと1年頑張れば合格レベルまでもっていける」という自信が付きました。
≪2007年7月~2008年6月まで≫
ここからの1年間を以下のとおり計画し、実行することにしました。
(2007年7月から9月まで)
・条文およびテキストの読み込み。
民法、会社法、民事訴訟法の3法は条文を重要視し、条文の読み込みをしました。クレアールには『択一六法』という素晴らしい教材があります。他校や他の出版社など、いろいろなところが様々な書籍を販売していますが、『択一六法』は私の大のお気に入りで、最高の教材だと思います。上記の3科目においては、『択一六法』を使用し、条文の読み込みを行いました。その他の科目はテキストを中心に読み込み、補助的に『択一六法』を使用しました。どのテキストをどのように使うかは、皆さん大変悩むところだと思いますが、クレアールの教材だけで十分間に合うと思うし、どうしても何か足りないと思うのであれば、市販の書籍をいろいろ試してみるのも1つの手だと思います。要は自分に合ったテキストを早く見つけ、もしこれだと思うものが見つかれば、あとは浮気せず、そのテキストを中心に勉強を進めていけばいいと思います。
(2007年10月から12月まで)
・過去問のマスター、書式の基本を修得する。
全教科、全肢について80%~90%程度解答出来ることを目標に過去問を繰り返す。
問題によっては、すぐに理解できるものもあれば、何度やっても理解できないものもある と思います。私は、それぞれの肢に◎○△×の印をつけて、イマイチ理解出来ない△、全然理解できない×は何度も繰り返し過去問を解きました。会社法、憲法は過去問が少なかったので、市販の問題集を購入して対応しました。
書式については、『合格書式マニュアル』、『連件式合格書式マニュアル、一括式合格書式マニュアル(『記述式ハイパートレーニング』に改称)』を使用し、勉強しました。
(2008年1月から3月まで)
年明け前までに基本となる骨組はできたと思うので、あとは答練などで肉づけをしていく。答練を受ける→答練の復習→関連過去問のチェック→関連する条文や先例を『択一六法』、テキストなどでチェック、という作業を繰り返しました。書式については、出来るだけ多くの問題を解くように心がけました。
(2008年4月から6月まで)
この時期はまさに直前期。この頃になれば自分の弱点や足りないところは、分ってきているので、それを補強する。民法だと「代理のところが苦手だな」とか、会社法だと「組織再編のところがイマイチ」だとか必ず出てくると思うので、全体の論点をもう一度見つめ直して、空いている穴を埋めていくような作業をしました。
最後の最後まで悩んだのは書式でした。苦手意識がある訳では無いのですが、答練の出来・不出来の差がとても激しかったのです。調子のいい時は、パズルのピースが全てピッタリとハマる感じで気持ちいいのですが、調子が悪いと考えられないようなミスを連発し、グダグダでした。
そして、いよいよ2008年度本試験本番。書式に対する不安はあったものの、答練や全国公開模試では、合格基準点をほぼ突破出来ていましたので、自信満々で試験に挑みました。それでも『今日1日が人生を左右する』と思うと手が震えました。
そして結果は・・総合点では合格点を超えるものの、書式の基準点にわずかに及ばず、足切りに合ってしまいました。結構ショックでした。書式の出来が悪いのは自分でもわかっている。だけどもしかしたら受かっているのではないかという気持ちも半分ありましたので・・
「どうしよう・・」「もう勉強やめてしまおうか・・」「でももう後戻りはできないしなぁ~」などと悩んでいた時、クレアールで一緒に勉強している友達から「またゼミ始めようよ」との連絡をもらいました。
話は前後してしまいますが、那覇校では週に1回、受験仲間でゼミを開催していました。
過去問などをネタにして、お互い質問しあったり、議論したりするものです。その友達からの連絡は、自分の背中を押してくれ、「もう1年やってみよう」という勇気を抱かせてくれました。
余談ではありますが、人間には知識記憶(知識や情報などの記憶)と体験記憶(自分の過去の経験に絡んだ記憶)というものがあって、年齢を重ねるごとに知識記憶は衰えていくのだそうですが、体験記憶というのは、年齢によって衰えることは無いそうです。大人に適しているのは体験記憶。簡単に言うと人と話すこと。単独では覚えにくい知識も「あのときあの人とこういう話をした」という経験と結びつければ、比較的容易に覚えられるというものです。ある科学雑誌にどこかの医学博士が書いていました。私はこれだと思いました。ゼミでは積極的に会話をすることを心がけ、分らない事は積極的に質問し、質問を受ければ何とか論理的に分かり易く答えるようにしました。
2009年度本試験を目指して
基本、前年度と変わらないスケジュールで勉強しました。ただ書式での失敗の反省もあり、書式に対する比重は格段高くなりました。書式は正確性とスピード。正確性を求めればスピードが落ちるし、スピードを求めれば正確性が失われる。特に最近の試験は問題の情報量が多く、このジレンマを克服しなければと思いました。まずは正確性。最初は時間を気にせず、出題者からの情報を一字一句漏らさず正確に読み取り、答案の構成をし、正確に書く。そして沢山の練習問題をこなしていくことでスピードを上げる。という考えで書式の勉強は進めていきました。おかげで、ケアレスミスは多少あるものの前年度のような大きなミスを犯すこともなくなり、答練の点数も安定してきました。
そして2009年度本試験。試験の開始直前まで、頭の中で自分の好きな曲を繰り返し歌っていました。ちなみにGReeeeNの<キセキ>。前年度の試験のときは、極度に緊張しまくっていて、何度もトイレに行きたくなってしまったので、自分自身をリラックスさせる為と、奇跡が起きますように!という願掛けもありまして・・・。多少は効果あったかなと思います。フラットな気持ちで試験を受けることが出来ましたので。何かしら独自のリラックス方法を考えるのもいいですね。
合格発表日。手応えはあったものの、前年度で書式を失敗しているだけに結果が出るまで不安でした。自分の受験番号を見た時はなんとも言えない気持ちになりました。安堵感・・解放感・・達成感・・。いろんな思いが絡み合った感じでした。
継続は力なり
「継続は力なり」言い古された言葉ではありますが、全てに共通して言える言葉だと思います。特に難しい司法書士試験においては、長年に渡って継続して勉強しなくてはなりません。継続する為には、計画性とモチベーション。各々置かれた環境も違いますし、年齢や性別も違う。自分に合った計画を立て、それを実行するためのモチベーションをいかに持ち続けるかが勝負だと思います。稚拙な文章ではありますが、私の合格体験記がその継続への力の一部となれば幸いです。
最後に、応援してもらった両親、友人、クレアールのスタッフの方々、そして何より共に司法書士試験を戦ったゼミの仲間には大変感謝しております。この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。
